「ブギウギ」のオープニングに出ている人形が話題になっています。
登場しているのは笠置シヅ子さんをモデルに作られた操り人形。オープニング曲の「ハッピー☆ブギ」に合わせて歌いながら踊っています。
ブギウギのオープニングを見て、「目と口はどうなってるの!?」「ダンスはどうやって撮影してるの?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
「ブギウギ」のオープニングが話題!
「ブギウギ」のオープニング映像で、ハッピー☆ブギに合わせて歌と踊りを見せてくれる「笠置シヅ子人形」。
めまぐるしく変わる華やかな背景と、素敵な衣装を着た木製の操り人形が歌いながら踊る、約1分間の映像。
私の周りにも、「普段はオープニング飛ばすけど、ブギウギのオープニングは毎回ちゃんと見ちゃう!」と話している人がいました。
毎朝見ていても、ブギウギのオープニングからつい目が離せなくなってしまう理由は一体何なのでしょうか。
オープニングの人形の口や目が怖いとの声も!
歌いながら踊っているのは確かに人形なのですが、口元と目だけ異様に滑らかに動くため、感動を通り越し恐怖まで感じる方が続出。
SNSでも「どうやって作ってるんだろう?」「人形の動きがすごい!」などといった声があがっています。
人形操作によるダンスはもちろん、人形なのにカクカクしていない口、まばたきや眼球の動きが滑らかな目には特に注目が集まっています。
この記事では、目や口の撮影方法、人形操作によるダンス撮影風景、人形や映像は誰が制作しているのかについてまとめました!
「ブギウギ」人形の口はCG・合成なのか?人形操作がすごい!
ブギウギ放送開始当初より、人形の目と口の異様に滑らかな動きに気が付いた人々から「CGなの?」等の声が上がっていました。
簡単に説明すると、人形や背景は実際に手で動かし、目と口は後から合成しています。言葉にすると簡単ですが、その裏には製作者の技術があります。
口の撮影方法
人形の口は、リップシンクという技術が使われています。リップシンクとは、デジタル映像処理における音声と映像の同期のこと。
いわゆる口パクのような感じで歌に合わせて口を動かし、人形の顔の角度に合わせて正面と斜めから何パターンも撮影。それを後から人形の顔に合成しています。
プロデューサーの大内さんという方が人形の顔色に合わせて口周りに色を塗り、人形の口元として出演されてるそう。
人形感のない口元はこうやって作られていたんですね!
制作者の牧野惇さんは、腹話術の人形などでよく見る「上顎と下顎を分けてカクカクするような人形の仕掛けにはしたくなかった」とXでも話されています。
目の撮影方法
目の動きについては、目の部分のみのアニメーションを別で作り、後から人形の顔に合成しているようです。
目のデザインにはサンリオのデザイナーさんから習った『人をより見つめているように見せるためのテクニック』を使用しているそう!
確かに目のパーツだけを見るとサンリオ感がありますね。
人形操作の様子がすごい!
「ブギウギ」オープニングの人形のダンスは、CGではなく、5人がかりで人形を動かして撮影を行っています。
グリーンバックを使用し、各パーツの担当に分かれて手を動かし足を動かし首を動かし…
人間のように、柔らかな細かい動きをさせています。すごい技術ですね!
みんな人形を動かしながら、自分たちもノリノリで楽しそう♪
人形だけでなく背景や周りの装飾もまた、一つ一つ人の手で動かして撮影が行われています。
人形のダンスにもちゃんと振付師さんがいるそうですよ!
「ブギウギ」人形作家は八代健志さん!
「ブギウギ」のオープニングで踊る「笠置シヅ子人形」を手がけたのは、人形アニメーション作家・監督の八代健志さんです。
1969年生まれ 秋田県秋田市出身 1993年 東京藝術大学デザイン学科卒業 CM制作会社 太陽企画株式会社に入社 現在は同社内にアニメーション制作スタジオ「チカラ」を立ち上げ、短編映画や広告でのアニメーションを手掛ける
八代健志さんは、主に人形を使ったストップモーションアニメーションを制作しています。
人形を数ミリずつ動かしながら撮影して、その静止画をつなげて動いているように見せる、いわゆる「コマ撮り」アニメ。
笠置シヅ子人形は、八代健志さんの手によって木で作られています。
今回は、コマ撮りではなく直接人形を操っての撮影。そのため人形も普段作るものとは少し違いがあったようです。
「人が動かすことで偶然生まれる動きを活かしたい」と、柔らかい動きができるよう製作されたとのこと。
なんと手首にまで細かい動きをつけることができます。
腕の関節などは「木の人形のかっこいい部分」なので、あえて隠さず見せているのだそう。
人形を使った映像は、作り物であることや、撮影の裏を適度に「バラす」ことが、CGにはない面白さや魅力に繋がるとの思いがあるそうです。
八代健志さんの手がけたストップモーションアニメにはたくさんの作品があり、全て子供でも楽しめる作品ばかりだそう。
▲短いもので3分程の作品から、30分程の作品も。お子様と一緒に楽しむのにおすすめです!
昔からやっている「ニャッキ!」なども「どうやって作ってるのかな〜?」と思っていましたが、代表的なコマ撮りアニメなんですね!
「ブギウギ」オープニング映像制作は牧野惇さん!
ブギウギのオープニング映像を制作されたのは、福井県越前市出身の牧野惇さんです。
1982年 福井県武生市(現越前市)生まれ 2006年 チェコ・プラハ工業芸美術大学のTV&Film Graphic学科にてドローイングアニメーション、パペットアニメーションを学ぶ その後、東京芸術大学映像研究科修了 2020年 CONNECTION Inc.から独立 2022年 株式会社UCHOを設立
ブギウギといえば、モデルとなったOSK日本歌劇団が毎年福井県越前市で長期公演をされます。
牧野惇さんも福井県越前市出身ということで、越前市にとても縁のある朝ドラですね!
▼『ブギウギ』のロゴもまた、牧野惇さんが作られました。
ダンス撮影で、人形作家の八代さんと共に人形を動かす5人のうちの一人でもあります。
「人形の動きで一番大事な部分は人に任せずに自分で動かす」をモットーにされているそう。
牧野惇さんが主に手懸けた作品
- NHK Eテレ オープニング・クロージング映像
- JAL 機内マナービデオ
- キューピー3分クッキング
- アルフォートミニチョコレート「20周年アルフォート号編」
- サッポロビール24年企業広告
- 東京パラリンピック開会式映像ディレクター
- YOASOBI「群青」
- Mr.Children「ヒカリノアトリエ」
- YOASOBI 「HEART BEAT」
- Vaumdy「置き手紙」 他18曲のMV
手掛けた作品はまだまだ書ききれない程あり、この数年でよく目にする主な作品を記載しています。
朝ドラの仕事はこれが最後
今回牧野さんは、ブギウギのロゴとタイトルバックを担当し、「今年はこれに命をかけて取り組みました。全てを出し切ったので、朝ドラのお仕事はこれが最後です!とても満足しています!」とXで投稿されています。
まとめ
2023年度後期の朝ドラ「ブギウギ」のオープニング。
人を惹きつける魅力のあるオープニング映像には、八代健志さんや牧野惇さんをはじめとする、多くの方の素晴らしい技術やセンスによって創り上げられていたことが分かりました。
ブギウギもここからラストスパート!オープニング映像も含めてしっかり堪能したいですね!
▼オープニング曲「ハッピー☆ブギ」Amazon限定メガジャケ付はコチラから!
コメント