「すずめの戸締まり」は、「君の名は」「天気の子」でも知られる新海誠監督のアニメーション映画作品。
日本各地の廃墟に点在する災いの出口「扉」を閉じていく少女の成長を描くストーリーです。
その「すずめの戸締まり」の最後のシーンの意味が気になるという声があがっています。
「すずめの戸締まり」が金曜ロードショーで地上波初放送!
2024年4月5日(金)新海誠監督のアニメ映画作品、「すずめの戸締まり」が金曜ロードショーで放送されます。
2022年に映画が公開されてから、「すずめの戸締まり」が地上波で放送されるのは今回が初めて。
そんな「すずめの戸締まり」を観た人の間では「最後のセリフの意味が気になる」と話題に。
どのようなセリフで、どのような意味が込められているのか考察します。
すずめの「いってきます」と「おかえり」最後のセリフの意味とは?
ラストシーンのセリフはどんなもの?
すずめの戸締まりのラスト、主人公のすずめは、4歳の自分と別れ、「いってきます」と言って後ろ戸に鍵をかけます。
草太は、すずめと一緒に帰らず、戸締まりをしながら一人で東京へ帰ることにしました。
その際「いつか必ず会いに行く」とすずめに約束します。
〈その後〉
宮崎県に帰ったすずめは、自分の母と同じ看護師になるため、勉強に励みます。
そんなある日、すずめの前から、草太が歩いてきます。
閉じ師として戸締まりをしながら、すずめの元へ約束通り帰ってきたのです。
すずめが草太に「おかえり!」と言い、すずめの戸締まりは終了します。
いってきます
すずめは4歳の自分に向かって、どういう気持ちで「いってきます」と言ったのでしょうか。
物語の最後、すずめは常世で、母親を亡くしたばかりの4歳の自分に向き合います。
「今はどんなに悲しくても、すずめはちゃんと大きくなるの。だから心配しないで。」
「未来なんて怖くない。あなたはこれからも誰かを大好きになるし、あなたを大好きになってくれる誰かともたくさん出会う。」
このような言葉を幼いすずめに一生懸命伝えます。
ここまでの旅でも草太やスナックのママなど、たくさんの人との出会いがありました。
しかしこの「高校生のすずめから言われた言葉」を聞いた時、すずめはまだ4歳。
このような言葉を聞いたことは覚えていても、意味まで理解することは難しいでしょう。
母が死んだことを受け入れられなかったすずめでしたが、4歳のこの時に「生きる希望」をしっかり貰っていたことを伝える側になって初めて気付き、理解しました。
そのため、ひとつのけじめとして、死んだ母への思いも込めて「いってきます」と言い、常世へ通じる扉を戸締まりしたのではないかと考察します。
おかえり
最後、草太が宮崎にいるすずめの元に帰ってきた時、すずめは草太に「おかえり」と言います。
この言葉の意味としては、まず単純にそのまま、草太に無事再会できたことへの喜びや安堵を表しているでしょう。
危険な戸締まりをしながら帰ってきたことも理解しているため、「生きて帰ってきてくれてありがとう」という気持ちも込もっているのではないでしょうか。
駅ですずめと別れる際、草太は「必ず会いに行く。」と言っていました。その時から、すずめはずっと草太のことを待っていたはずです。
また、このシーンでは「おかえり」という言葉そのものの重さも表していると思われます。
映画の終盤、震災の日の朝にたくさんの人が「行ってきます。」「行ってらっしゃい。」と言う言葉を交わしている回想シーンがありました。
それは「おかえり」を言えなかった人達の記憶でした。
すずめ自身も、あの日仕事へ行った母に「おかえり」と言えなかった人の一人です。
普通何気なく言うありふれた「おかえり」という言葉を、当然のように言えることがどんなに幸せであるかを感じさせられるシーンですね。
まとめ
すずめが物語の最後に言った、「いってきます」と「おかえり」。
この日常にありふれた言葉が、過去の自分との決別や覚悟を決める言葉になることもあります。
そしてこの何気ない言葉を言えることが、日々の幸せをかみしめるきっかけになることもあります。
セリフの意味や、言葉の受け取り方は、観た人の背景や経験によって、一人一人異なるかもしれませんね!
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